俺様野郎とパシリなあたし
「んー…あいつの趣味は、俺には理解不能だからな」
…あんたの思考回路も理解不能だよ。
喉まで出かかったその言葉を飲み込むと、蓮に近づいた。
「白色とか言ってたか?」
バックを持ち、悩む蓮の横顔を見て、少し心が痛んだ。
「ねぇ…蓮、バックって誰にあげるの?」
「ん?わがままな姫」
聞いてすぐに後悔した。
蓮…彼女いたんだ。
そりゃそうだよね、こんなに美形だし、世の中の女の子が放っておく筈が無い。