俺様野郎とパシリなあたし






きっと蓮がいなくなったら。


少し?…ううん、結構寂しいんだと思う。


それは多分。


…少しずつだけど、蓮の隠れた優しさに、気づいてきたから。


――…ピーポーピーポー


その時、道路の向こうから救急車が見えて。


「あ、明菜の事迎えに来たぞ」


蓮が通りすぎた救急車を指差して笑った。


「蓮を迎えに来たんだよ」


あたしも負けじと言い返す。





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