俺様野郎とパシリなあたし
「あ、今日は焼きそばパンな。買って来れなかったら俺、不機嫌になるから」
蓮はそう言って、あたしに小銭を渡した。
「ったく、何であたしが…」
「俺専属のパシリだから」
蓮はあたしの声を遮り、キッパリと口にする。
聞かなくても、相変わらずというところだ。
別に、蓮が不機嫌になろうと、あたしに関係ないし。
ていうか、焼きそばパンごときで不機嫌になんなよ。
…と、言いたいところだけど。
蓮が不機嫌になると、ろくな事が起こらない。