俺様野郎とパシリなあたし
気を取り直した様子の加山くんは、もう一度あたしに熱い視線を送る。
「あ、あのだから俺は好きなんだよ。…君が好きなんだよ」
「あぁ!あたしも好きだよ!」
加山くんの言葉に、あたしは素早く反応する。
そんなあたしに、輝く彼の表情。
「ほ、本当!?」
「うん!」
「じゃあ俺と…」と、そこまで言いかけた彼の言葉を、またも遮ったあたし。
「卵の黄身、おいしいよね!あたしも大好きだよ!」
「え……」
その言葉は酷いもんだった。