俺様野郎とパシリなあたし
拗ねたかのように、口を尖らせる。
「何も知らない訳じゃないもん…新橋 優悟くんって、名前くらいは知ってる」
まるで子供みたいだな…あたし
自分で言っておきながら、そう感じてしまった。
「それに…写真送ってくれるって言ったし」
益々尖っていく唇が、自分の物じゃない気がしてきた。
「そんなのアド聞くための口実に決まってんだろ?…ったく、俺がいねぇと――…」
そこまで言った蓮は、いきなり言葉を詰まらせた。