俺様野郎とパシリなあたし
気のせいか、どんどん熱くなってるような…
手を握って確かめると、彼は少しビクンと揺れた。
「手も熱いし、保健室行ったほうが―――…」
「そんな必要ねぇよ」
「え?」
上から声が落とされて、遮られてしまったあたしの言葉。
すぐに蓮だと分かったけれど、心なしかいつもより声が低い。
「蓮?」
「いつまでおでこ触ってるつもり?」
「え…あぁ、うん」
蓮に言われて手を離すと、彼の顔は少し赤みをひいた。