俺様野郎とパシリなあたし






「だから帰んねぇの?」


優悟が脚を机に乗せながら、聞いて来た言葉に、あたしはコクンと頷いた。


「きゃっ…」


だけど、急に引っ張られた右腕が、軽く思考を乱す。


何なのか、と繋がれた手の先を追えば、そこにいるのは蓮だった。


「ちょっと来い」


低い声でそう言われ、理由を聞く暇もなく強制連行。


いつもと変わりなく、甘い香水を漂わせる蓮に連れて来られたのは、なぜかあたしの部屋。








< 416 / 769 >

この作品をシェア

pagetop