俺様野郎とパシリなあたし






せっかくの妄想を潰された揚げ句、この酷い言いようだ。


握りしめた拳を、いつ披露してやろうかと、力んでいた時だった。


――ガチャ…


「ただいま〜…って、あれ?蓮兄?」


開いたリビングの扉から、顔を覗かせたのは、ランドセルを背負った男の子。


「うっわ!その女、蓮兄の彼女!?」


この家の方達は、どうしてこうも人を蓮の彼女にしたがるんだ。


ぼやきたくなる言葉を、ため息に変えて外へとだした。







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