俺様野郎とパシリなあたし






「こいつ、俺の弟の遥稀[ハルキ]」

蓮はそう言うと、ガシガシと頭を撫でた。


「わっ…ちょっ、蓮兄!俺のスーパーイケてるセットが崩れるだろ!」


嫌がり逃げようとする遥稀くんの頭を、これでもかと撫でまくる蓮。


…最悪な兄貴を持っちゃったもんだ。


だけど、蓮のその顔に浮かぶ笑顔は…とても優しい。


しばらくその光景に目を向けていると、遥稀くんがあたしの前に影を作った。






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