俺様野郎とパシリなあたし
「蓮兄の……」
「彼女じゃありません」
もう三度目ともあり、あたしは彼の言葉を遮って、きっぱりと否定した。
「俺、鈴斗[リント]です」
差し延べられた手と鈴斗くんの顔を見比べる。
「あ、明菜です」
慌てて手を取ると、少し笑われてしまった。
「明菜さん小さいね。うーん…153センチくらい?」
「えっ!なんで分かったの!?」
驚きで目を真ん丸くしていると、横から蓮の声が聞こえた。