俺様野郎とパシリなあたし






薄く目を開けながら、蓮の様子を伺う。


少し長くなった髪から落ちる雫が、何だが色っぽい。


本当…容姿だけは完璧。


近づく蓮を前に、そんな事を考えていた時だった。


あたしの横に寝ていたのんちゃんの額に、顔を近づけた蓮がキスを落とした。


それから優しい目でのんちゃんを見つめる。


…本当に妹が可愛いんだろうな。


新しく知った蓮の意外な一面に、少しだけ胸が暖かくなった。







< 477 / 769 >

この作品をシェア

pagetop