俺様野郎とパシリなあたし






この胸の温かさも、あたしが忘れかけていた物に似ている。


蓮といれば、それが知らず知らずに埋められていて…


自然と笑顔になっているんだ。


と、その時だった。


「…!?」


急に感じた頭を撫でられる感覚に、あたしはギュッと目を閉じた。


まだ乾ききっていない髪が、軽く頬をかすめる。


大きくて温かい手を感じる度に、あたしの心臓が大きく鳴った。






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