俺様野郎とパシリなあたし






でもやっぱり、この男はずるいと思う。


すぐに手を伸ばした蓮は、今にも落ちていきそうなあたしの腕を掴んだ。


――ドクンッ


…また、あの胸の痛み。


心地良いような、なんとも言えないこの痛み。


「明菜…!?」


あたしが目を閉じる寸前に見たのは。


蓮の心配そうな顔だった。





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