俺様野郎とパシリなあたし






「あたし…」


「お前、急に気ぃ失ってんじゃねーよ」


まるで聞きたいことが分かったかのように、蓮があたしの声を遮り言った。


「俺がいなかったら、大怪我だけじゃすまなかったぞ」


…と、少し偉そうに付け足す蓮はいつもの感じで、少し安心。


蓮の下手くそな説明で、大体思い出したあたしは、ゆっくりと起き上がった。


立っていた蓮は、そばにあった椅子に腰掛ける。






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