俺様野郎とパシリなあたし
Level★5
1.幸せの確率
『あたしのお父さんね、死んじゃったんだ…』
保健室で言ったあの言葉。
それを聞いて、蓮は何を思ったんだろう。
別に、その何かがあたしの想像するものと違っていても、蓮を責めるつもりなんて無い。
けど、蓮は何も言わなかった。
ただ、一度は止まってしまった手を再び動かして、あたしの頭を撫で続けた。
無言で撫で続ける蓮の温かい手が、妙に安心できて…何だか涙が出そうだった。