俺様野郎とパシリなあたし






…痛い。


すぐに頭と太ももを、鈍い痛みが襲う。


「あーちゃん!?」


バタバタと聞こえる足音は、きっと優悟の物。


「マジごめん!大丈夫!?」


そっと背中に手を置かれ、顔を覗かれた。


優悟特有の、あのシトラスのような香水がふわりと香る。


…顔、近いし。


そう思い、片手で優悟の頬を押さえながら「大丈夫」とだけ言った。






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