俺様野郎とパシリなあたし






…昨日来たときもいなかった。


「あーちゃん、ちょっと冷たいけど許してね」


「え?」


考え事に浸っていたあたしに届いたのは、そんな言葉と太ももに伝わる、ひんやりとした冷たさ。


見ると優悟が湿布を貼ってくれていて、


「ほいっ完了♪」


そう言って笑った。


金色の髪が窓からの光でキラキラ輝いて見える。


べっこうあめみたい…


そう思って触ると、優悟の肩がピクリと少し揺れた。






< 576 / 769 >

この作品をシェア

pagetop