俺様野郎とパシリなあたし






ぐるぐると思考を巡らせるあたしの耳に、蓮の溜息がまた届く。


「そいつ等、俺等と敵対関係にあった族の幹部だったんだよ」


「え…?」


溜息交じりに発されたその言葉に、一瞬耳を疑った。


一生懸命理解しようと頭を回転させるけど…


焦れば焦るほど、わけが分からずこんがらがっていく。


蓮のシャツを離し、胸から離れたあたしの視線が蓮を捕える。







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