俺様野郎とパシリなあたし






「用意しろって、どこに行くの?」


俺様と過ごす休日は、いつもこんな感じで始まる。


昨日あれだけ泣いたのに、気まずさなんて感じさせない。


…そんな関係が、ちょっと楽で心地良かったりする。


「明奈ん家」


「…へ!?」


ボソッと呟いた蓮に目を丸くすると、


「何やってんだ早く用意しろよ」


まだスウェットに身を包み、寝癖も直していないあたしを指差した。






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