俺様野郎とパシリなあたし
膝を曲げた蓮があたしの目を捕らえて、
「一生帰らねぇつもりかよ?」
「……そんなんじゃない」
真剣な蓮の瞳に堪えられなくて、思わず顔を横に向けた。
あたしだって分かってる。
このままずっと家に帰らないで、一生を過ごすことなんて無理だって。
あたしが生きていく中で、お母さんと顔を合わせる時は必ず来る。
だからこそ、今会っておかないと気まずくなる一方だって…そんなの分かってる。