俺様野郎とパシリなあたし






あたしがお母さんに目を奪われ、蓮の言葉に聴き入っていた時だった。


「ごめんなさい…」


「お母さんっ!?」


涙を流し、崩れるように膝を着いたお母さんに、急いで駆け寄った。


それまで棒になってた筈の足も軽々と動き、お母さんの肩を軽く抱く。


尚も「ごめんなさい…」と、何度も呟くお母さんの目からは止めどなく涙がながれていて。


あたしは言葉が出なかった。






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