俺様野郎とパシリなあたし
口元を緩め、少し目を細める蓮の顔は、いつもの如く整い過ぎていて…
「二個目は俺専属のパシリになる事だった。けど…」
「けど…?」
続けざまに発せられる言葉に、あたしの眉が寄る。
嫌な予感がしてならないのは、これまでこの男が作って来た数々の武勇伝のせい。
「まだ一つ残ってる」
…そう当たり前のように口にした蓮に、ため息が出そうになった。
「俺の女になる。それが最後のお礼だ」
だけど蓮の話は衰える事なく、あたしの耳へとしっかり届く。