俺様野郎とパシリなあたし
けど、どこか冷静なあたしがそこにはいて、制服に腕を通すと寮を出た。
冷静って言うより、開き直ったってのが正しいかもしんない。
…頭痛い。
そう感じながら、5限目の途中から受けた授業は到底頭なんかに入らなくて…
…と言うより昨日の事が頭を渦巻いていて、勉強の内容を詰め込む余裕なんて無かった。
「おい明菜」
「へ…!?」
いきなり名前を呼ばれたかと思うと、蓮が怪訝そうな表情であたしを見ていて、
「授業終わったぞ?」
不思議そうに、あたしの机に広がったままの教科書やらを指差した。