俺様野郎とパシリなあたし






「…蓮がっ…好き……」


崩れるように膝を着いたあたしから、優悟の温もりが消える。


「優悟も好きだよ…だけど、それは蓮のと違う。」


鈍感なあたしの中で、気付いた気持ち。


同じ好きでも一緒じゃないんだと、やっと気付いた。


「………」


そんなあたしに、優悟は何も言わなかった。


ただ泣き崩れるあたしに手を伸ばすだけで、何にも言わなかった。





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