俺様野郎とパシリなあたし






その後ろ姿をみながら、色んな事が頭の中を行き来する。そして…


「もしかして…」


紗枝さんの姿が門から消えた瞬間、ヘナヘナと座り込んだあたしは、やっとそのことに気がついた。


笑顔の蓮が、やけに楽しそうで…


「蓮分かってたんでしょ?」


「まぁな」


「もう最悪!あたしの涙返せ…!」


またボロボロと涙を落として肩を殴るあたしの腕を、蓮は簡単に捕まえてしまった。






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