俺様野郎とパシリなあたし






これが、あたしの捜し求めてた場所。


ありのままでいられる場所。


「上等だよ!」


ニッと歯を見せたあたしに、蓮の目も細くなり笑った。


きっとあたしが知らなかっただけで、世界はもっと輝いてる。


「あ、あれ蕾じゃない?もうすぐ春だね!」


「鈍臭いんだから走んなよ」


「う、うるさいなぁ!」


たまに進むべき道見失って、迷ってしまっても、それは遠回りなんかじゃない。


次に進む為の、考える時間。


「おい、パンツ見えてんぞ?」


「え!うそっ!?」


「バーカ。嘘だっつの」


「…っ!バカ蓮!」


行動に移すのは、色々と怖いけど。


一歩踏み出せば、キラキラ輝く世界が広がってるかもしんない。


「明菜、今日の晩飯ハンバーグな」


「…しょうがないなぁ、もぅ」




…必要なのは、きっと一歩踏み出す勇気だけ。




――――――END―――――




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