副社長には内緒☆番外編☆
「何？私と別れて、そんな子供と付き合ってるの？退屈でしょ？」
おい！何を言ってくれるんだ！
ハッとし香織を見ると、明らかに不安そうな瞳をしたあと、

「お付き合いしてないので気にしないでください」
静かに、小さい声だったが香織ははっきりと言うと、麻美を見据えた。

「ふーん、付き合ってないんだ。じゃあまだ私にもチャンスあるわね」
ふふっと笑って言った麻美に香織はキッっと睨み返した。
歳はだいぶ下だが、香織もそんなに弱い女ではない。

そんなふたりの様子に慌てて俺は、
「麻美、やめろよ」
と声を発した。

しかし俺のその言葉に、反応したのは香織だった。
ギュッと自分の手を握り、俺を見据えると、

「弘樹君は私といると退屈なの？子供だから？」
なぜか俺に向けられた香織の言葉に俺は慌てて香織を見た。

「そんなわけないだろ！そんなことわかってるだろ？」

「わかるわけないでしょ。そんなこと。聞いてない」

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