副社長には内緒☆番外編☆
「なんでそんなに弘樹君は私に優しいの?」

こんなに優しい弘樹君に、なんてことを言ってるんだろう?
自分自身で理不尽な事を言ってるのは承知だった。でももう止まらなかった。

「本当はからかってるだけなの?私のことなんて本気じゃないの?」

そう言うと、私は自ら弘樹君の唇に自分の唇を強引につけた。

「…っ!」

驚いたような弘樹君に構うことなく、私は弘樹君の首に手を回すと更に深く口づけた。
少し唇を離すと、涙が零れ落ちた。


「なんで、私ばっかり弘樹君に触れたいんだろ……」
呟くように言った言葉に、弘樹君が息を呑むのがわかった。
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