副社長には内緒☆番外編☆
あの時の傷ついた顔を思い出すと、胸が痛んだ。
そして逃げるように、社員食堂にも行かず、近くの公園へと来た。

どうして私はこうなんだろう。
すぐに意地を張って、虚勢を張って素直じゃない。

自分を強く見せないと、仕事もできない。
本当はこんなに弱いのに。


完全に食欲がなくなり、ため息をついて食べかけのサンドイッチを袋にしまった。

「もう食べないの?」
不意に掛けられた声に、慌てて顔をあげるとニコニコとした顔の男の子が私を見下ろしていた。

「関係ないでしょ!」
ついいつもの口調が出て、私は唇を噛んだ。
こんな知らない人にまで私ったら……。
そう思うと、瞳に涙が浮かんだ。
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