副社長には内緒☆番外編☆
「そういえば、休みとれそうだ」
結局ゆっくりしすぎて、近くの公園にきていた莉乃は、日葵と芝生の上で遊ぶ誠をみた。
木々から柔らかく差し込む光は暖かくて、ピクニック日和だった。
「本当?」
「ああ」
仕事が忙しく、なかなか休みの取れない誠の言葉に、莉乃は嬉しくなり誠の方へと身を乗り出した。
「日葵の1歳の誕生日祝いもかねて旅行に行こうか。4日が限度だから海外とかは無理だけど……」
「全然大丈夫!嬉しい!」
嬉しそうな莉乃に、誠もホッとして笑顔を見せる。
「淡路島?小豆島行きたいっていってたよな」
「覚えていてくれたの?」
莉乃はもう何年も前に話したことを、誠が覚えていてくれたことが嬉しかった。
「この場所だろ?その話をしたの」
「え?」
その言葉に莉乃は頭を巡らせた。