そんなアイツが好きだから~幼なじみと恋の決戦~
確認
*
「はぁ……」
朝早くの教室にポツリ、そんな哀愁漂う1つの音が響いた。
響いた、といっても、話し声で賑わうこの空間。
きっとそれは、誰の耳にも届いてないだろうけど。
……ところで、何であたしが溜め息なんかついてたかって?
それはその、昨日の〝あれ〟ですよ。
『あたし……っ、怜佑に告白する!!』
そうそう、これこれ。
そうやって昨日の夜、一大決心したあたし。
部屋で一人、何の恥ずかしげもなくガッツポーズを決めこんでたっけ。
はは、懐かしい。
だけど今朝、それがグラリ一変してしまったんだ。