そんなアイツが好きだから~幼なじみと恋の決戦~
ライバル





──キーンコーンカーンコーン。


「はい、今日はここまで。次回132ページから始めるので、予習しておくように」



なずなとバレンタインの買い出しをしてから、3日が経った。

昨日は祝日で学校が休みだったから、ちょっと久しぶりの授業を受けたせいか、まだ1時間目が終わったところなのに欠伸が出そうなほど眠い。

いや……それだけじゃない。

こんなにも眠いのは、昨日遅くまで〝お菓子作り〟に勤しんでいたせいだ。


一先ずテスト勉強を済ませてから、怜佑にあげる予定のそれの試作品を作ってみたあたし。

だけどなかなか思うような出来にならなくて、試行錯誤を重ねるうちに随分な時間になってしまってたんだ。


……でも。

ついに、出来たんだよね。

これだったら、怜佑も〝美味しい〟って言ってくれるに違いない物が。


ってことで、あとは練習の成果を発揮するだけ。

これで想いを伝えたら、きっと怜佑のヤツだって……!

ふふっ、ふふふふっ。

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