ケーキ屋の彼

「それでね、そこのケーキ屋の彼に恋しているのよ、柑菜ちゃん」


3人で、本日のランチを食べながら、昨日の出来事について話している。


今日のランチは少し早めで、今はちょうど2限目の授業をしている時間だ。


そのせいか、人も少なく食堂内は落ち着いていてゆったりとした時間が流れていた。


その中、3人の話している内容は、柑菜の甘酸っぱい恋について。


「その人はどんな感じの人?」


まだ見たことのない亜紀が質問をした。


「そうねえ、色が白くて目が大きくて鼻が高いのだけれど、くどくなくて綺麗な印象を受ける方よ。柑菜ちゃんの隣にいたらきっとお似合いだわ」


櫻子は、思いを寄せている本人よりも詳しく、そしてどこか嬉しそうに亜紀に報告している。


それを隣で聞いている柑菜本人は、少し歯がゆく感じていた。
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