ケーキ屋の彼

一本道を進んでいくと、分かれ道にたどり着く。


そこには地図もあり、それぞれの道がどこに繋がっているのかが示されていた。


6人は地図を見ながら話し合う。


「どうする?」


右の道は、この先は花が咲き乱れるゾーンを通り、柑菜と秋斗が行ったスーパーの近くに出るようだ。


左の道は、途中に橋のマークがあるなど、より自然を楽しむコースとなっている。


最後は、駅の横に出るようになっていた。


「じゃあ、どっちに行きたいか指差して決めません?」


櫻子はみんなの顔を見ながらそう言う。


とくにその案に反対する理由もないみんなは、櫻子の「せーの」と言う掛け声に合わせて、自分のより行きたい道を指差した。


「じゃあ、別荘でまたお会いしましょう」


「そうだね」
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