夢を追え!!

「どわ!!?」

「ッ!?雪兎ごめん!!」

倒れそうになったけど、腕を思いっきり引っ張られて何とか転ばずに済む。

「彰矢?」

「大丈夫か?怪我は??」

「とりあえず平気。手放してくれ」

手が離されると2.3歩前に出る。改めて振り返ると、やっぱり彰矢がいる。

…追いかけて来たのか。ということは、滝原とくま、塩岡が残った。滝原たちは、どうするか…。

「雪兎?…どうした」

「いや、何でもない。それより、オレを追いかけて来て良かったのかよ」

「追いかけなきゃって思ったから来た。…ダメだったか?」

…彰矢はほんとに見てて気持ちがいい。自分の気持ちにまっすぐで、迷いがない。その分、苦労してきたこともあっただろうけど。

彰矢に笑いかけ、ダメじゃないと伝えるとそれだけで安心したように笑った。
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