夢を追え!!

頭をかいていると、突然のしかかられて転びそうになるのを堪える。

「ゆき~」

「っな、なに!?」

頬ずりやめろっ!微妙に伸びたひげがいてぇ!!

押し退けようとしても力負けして結局ほぼかわせてない。最終的には手を合わせて押し合いをしているんだからよくわかんねぇ…。

「ゆきさん」

今度はカウンター越しに手招きされる。恐る恐る近づくと、頭を撫でられた。

「なに?」

「んー?」

にっこり笑うだけで理由を言わないし…。

その後、厨房にいた人にも撫でられたり、抱きつかれたのは言うまでもない…。

「っもう!オレ今日から高校生!!」

「今日からじゃん。まだまだガキんちょ」

「っう゛」

「背も伸びてないだろー」

「格好だけ男っぽくなったなぁ。格好だけな」

「うるせぇよ!!」

いちいちぐさぐさ言葉で刺してくるし!!

地味に気にしてるところ突いてくんなっ!
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