夢を追え!!
「雪兎、なんかあった?」
「…流石にしんどい」
そんなこんなで部活が学校内で唯一の安らぎの時間。
ベンチで項垂れるオレになにも知らない彰矢は不思議そうな顔をする。
対して滝原とくまは哀れむような目を向けられた。
「荻原ムダにモテてるよな」
「…あぁ」
「嬉しくねぇよ…」
純粋な好意を向けられるだけならとにかく、あんなに猛アピールされたら逆に引く…。
「え!?雪兎モテるのか!?」
「おぉ、モッテモテだぞこいつ」
「えぇ!?」
「滝原、彰矢からかうな。…それと」
後方に親指を立てて見せる。その先を視線で追った滝原は、サッと顔色を青くさせる。ついでに彰矢まで青くなってる。
そんな、男子2人を真っ青にさせてる女王様こと愛華様は、用意してきたドリンクが跳ねてしまうほど乱暴に地面に叩きつけるかのようにして置く。
その背には怒りのオーラが吹き出していて、それはそれは迫力がある。