夢を追え!!

「水城さん、オレは行かない。部活はオレがやりたくてやってる。部活が終わったら、すぐ帰るから水城さんに付き合う時間はない」

「…な、なら明日行こうよ!ね?」

「行かない。…はっきり言うけど、友だちでもない人とクレープなんか食べたくねぇし」

はっきりとした拒絶に、水城さんは言葉を失ったように口を閉ざす。

それでも、構わず続けた。

「それに、いい加減ウザイ。いっつもまとわり付いてくるし、こっちの話なんて聞きやしない。…そんな人と友だちになりたいなんて思うか?」

「…ッでも!雪兎くんは、私と一緒なんでしょ!?私はっ…」

「それもだけど、オレ自分が女だって分かってる。それに対して悔しい思いはしたけど、苦しんだり、死ぬほど悩んだことは1度もない」

あえて遮ったことで、水城さんは口を閉ざす。
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