夢を追え!!

でも、全員の顔がいつかの日々に重なる。

懐かしいその感覚は、やっぱりずっとずっと追い求めてきたもの。

「2年後」

全員の注目が集まるのが分かる。

「2年後、お前たちを全国の舞台に立たせる」

明確な期限と宣言。

それは自分の目標に、チームの目標になるはずだ。

「だから、オレをチームメイトとして認めてくれ。お願いします!!」

「なにバカなこと言ってんだよ」

「そんなことしなくても、荻原はチームメイトだ」

「雪兎が誘ってくれたんだろ?お前についていってやるよ」

「そんなに頼むなら、しょうがねーな。お前に従ってやってやる」

相変わらずの塩岡を少し殴りたくなったけど我慢する。

全員の視線が今度は彰矢に向く。

彰矢は満面の笑顔を浮かべ、両手を広げるなり正面から抱きついてくる。

ってお、重いッ!!

「雪兎と一緒なら、どこでも行ける!一緒に行こう!!」

「…あぁ、行こう、みんなで、このチームで!」
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