夢を追え!!
…背に腹は変えられねぇ。
でも、あれじゃいても邪魔なだけだ。
練習は野々村も混じってするものの、基礎体力も大幅に遅れを見せた。
唯一の希望はドリブルだけは何とかできたこと。
あれで経験者とはにわかに信じられねぇ。つうか、運動センス以前の問題だ…。
結局、野々村を交えた練習は全てがチグハグになってしまった。
だから1時間も前に練習を止めて終わらせる。これ以上、野々村を交えて練習すれば確実に全員のリズムを崩してしまう。
「今日はここで終わり。リフレッシュしてください」
暗に全部忘れろと、野々村は気づいてないだろうが、他には十分伝わってみたいだ。
響先輩と莱先輩がすぐに部室に戻ってくれたおかげで、まだ練習したいという言葉は誰から上がらなかった。