夢を追え!!

「だーいじょうぶだって!萊は1科目だけなんだからよ!」

「響、うるさい、黙れ、この隠れ勉強オタクが。要点教えろ」

「いつも以上に辛辣すぎね?」

確かにちょっと意外なとこはある。

萊先輩は大丈夫だろう。…問題は1年2人…。特に塩岡!!

「塩岡、彰矢。着替えたらすぐ戻ってこい」

「っは?明日からじゃ」

「んな余裕あると思ってんの?」

「…アリマセン。スグモドリマス」

部室に戻って着替え終わってすぐに大人しく戻ってきた2人。

表情が暗すぎて最早別人レベルだ。

「塩岡、お前中間最低点何点だった?」

「っはぁ!?なんでそんなこと…」

「お前の補習ライン知るためだよ。嫌がらせじゃねぇって」

あくまで冷静に、淡々と聞いたせいか、塩岡はすぐに勢いをなくす。

そして深くうつむいたあと、ボソボソと言うけど全然聞こえない。

「…ゼロ」

「…マジで?」

やっと聞こえた言葉に思わず血の気が去る。

え、0点ってことは、補習回避に60点とらせなきゃダメってこと…?
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