夢を追え!!

「ただいまー」

「おかえり、ゆき」

「おかえりー」

店のドアを開けると開店準備に追われる店内。それでも声をかければこっちを見てくれたことに思わず笑う。

「お、お邪魔しまーす」

恐る恐る顔を覗かせる彰矢。なにを怖がってんだこいつ。

とか思いながら顔を正面に戻すと、なんかすごい目でガン見する大人たちがいた。

…怖。

「あれ、キミ前に来たことあるよね?…確か、彰矢くん、だっけ?」

「あぁ、チームメイトの…」

青葉の言葉で怖い視線はなくなる。

にしても、さっきの何だよ。何気に怖いし…。

「ゆき」

「直矢、ただいま」

あ、直矢エプロンしてるの珍し。

頭撫でられてるけど、視線は完全に彰矢に向いてた。

「珍しいな。友だち連れてくるの」

「うん。勉強する」

「…あんまり根を詰めるなよ」

「はーい」

ここにいたら邪魔だし、さっさと上がろ。
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