夢を追え!!
「彰矢、白鳥。保健室連れてってやれ。くま、岩田、先生呼んで来い」
「はいっ!雪兎、おぶるから背中乗れる?」
「響先輩、あんまり大事には…」
「ダメだ。スパイクで人を蹴る奴を野放しにしねぇ。…逃げるなよ」
響先輩の冷静な指示で、呼ばれた奴は一斉に動く。
…また間違えたみたいだ。
彰矢に背負われ、問答無用で保健室へ直行。それだけに留まらず、直矢…保護者に連絡、その上病院で診断書まで出された。
病院から直帰で家に連れ戻される。リビングのソファーに座らされ、直矢と青葉が前に立つ。
「ゆき」
「…ねぇ、どうすればよかったのかな」
直矢の言葉を遮る。
大方の経緯は彰矢や愛華が伝えてくれていた。
だからこそ、直矢が怒っているのは、相手の女子ではなく、オレだってことも分かってる。
昔から直らない。そんな意図ないのに、誰かを傷つけたり、怒らせてしまうことを言ってしまう。
何度も何度も直矢と青葉に注意されていたのに。