夢を追え!!

呆然と立ち尽くす愛華に背を向ける。

彰矢が戸惑ってから、追いかけてきていいの?とささやくけど足は止めなかった。

「…雪兎ってさ」

「ん?」

「言葉遣い下手くそだよな」

「…」

…知ってる。まさか彰矢に言われるとは思ってなかったけど。

「練習行く?」

「うん…。なぁ、彰矢」

「ん?」

「…ううん、なんでも。早く行こう」

グランドに行くと、既に来ていた先輩たち。

「お、荻原大丈夫かー?」

「おはようございます。まあ、なんとか」

「監督、無理しないでよ?」

「ちわーっす!」

「彰矢、着替えておいで」

キャプテンも響先輩も萊先輩も早いな…。

キャプテンの言葉に彰矢が部室に走っていく。

着替えられないことはないけど、動きが鈍くなるもんなぁ。

グランドにあるベンチに座ると、囲まれるように響先輩と萊先輩が隣に座った。
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