夢を追え!!

「オレの方こそ、挑発する言葉を使ってしまいました。先輩たちに不快な思いをさせてしまい、申し訳ありません」

「荻原さん…」

本当は立ち上がりたかったけど、何を勘違いしたのか響先輩と萊先輩のガードで座ったまま頭を下げる。

オレからの謝罪は想定外だったのか、先輩たち少し驚いているみたいだった。

「ま、お互いに謝罪はこれくらいにしてさ。本題に入らない?」

萊先輩の言葉に、場の空気が少し緩む。

ほっと息を吐いた先輩は、まっすぐにオレを見てきた。

「荻原さん、監督としての意見を聞かせてほしい。私たちは、このまま監督の指示に従っていいんでしょうか」

「…」

…やっぱり、先生はチームを立て直せなかったのか。

先輩たちは2軍の選手の筆頭。3年の先輩が引退すれば間違いなく1軍に上がるはず。
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