夢を追え!!

ここにきて、監督への不信感を抱いたのは言うまでもなく、オレがまいた種のせいだ。

女子サッカー部1軍の選手たちが揃って不調を抱えているのは分かってる。

チーム内で起こっている不協和音の状態を引き起こした引き金は間違いなくオレが彼女たちをコケにしたあの試合。

あれからずっと不協和音は収まるどころか日に日に増していたんだろう。

その焦りが、さらなる不調を招くとも気づかないまま…。

「まず、その言葉が出る時点で、監督への信頼はないものだと推察します。…信頼出来ない監督の指示を素直に受け入れられますか?」

信頼のない人に教えられたとしても、受け入れられなければどんな名匠の言葉も届かないだろう。

先輩たちの表情は暗いまま。

答えは簡単に出たんだろう。
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