夢を追え!!
「雪兎の鬼ィー!!!」
「うるせ!」
大声で叫びながら走る彰矢。へぇ、まだ余裕じゃねぇか…。
更に負荷かけでもいい頃合いか、見定めてやらねぇと…。
そんなことを思っていると、目の前にドリンクを差し出される。
「雪兎くんも熱中症予防」
「ありがと、水城さん」
「今日白鳥さん来ないけど、何かあったの?」
…そういえば、愛華は登校のときにケンカ別れしてから口聞いてない。
スマホを確認すると、今日は休むと淡々としたメッセージが届いていた。
「…愛華の過保護にオレがキレちゃっただけ。マネージャーの仕事、増やしてごめん」
「あ、それは全然?白鳥さん、雪兎くん中心だからそんなにマネの仕事やってないし」
あっけらかんとする水城さんの言葉に思わずため息をつく。愛華、部活に何しに来てるんだよ…。