夢を追え!!

ジャージのズボンに、Tシャツ、日焼け防止用と言っていい、ペラペラのパーカーを着せられた。

「カバンはリュックとかだと危ないから、がま口ポケットに入れときな」

「はーい」

青羽に言われるがまま、準備を整える。

屋台で買うだろうからと、軽めの夕食を食べ終わる頃には約束の時間に迫っていた。

「青羽ごちそうさま。行ってきます」

「いってらー」

「ゆきー、ナンパされんなよー?」

「はぁ?」

こんなカッコでされるわけねぇだろ…。

忠告をそこそこにロータリーを目指す。祭りの会場が近いためか、人通りも多く浴衣姿の人も多い。

いつもと同じ景色なのに、いつもと違う雰囲気。

そんな浮ついた雰囲気に、少しだけワクワクした。
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