夢を追え!!

「ウジウジしてたから連れてきた。仲直り、してあげて」

「…」

明らかに気まずそうな愛華の姿に、罪悪感を抱かないわけじゃない。

でも…。

「白鳥さん」

「…ゆき、ごめん。口、出しすぎて」

「………学校では普通にする。でも、距離感は変えてほしい。オレは、愛華の妹じゃないから」

これからのこと考えたとき、愛華は絶対にオレを止める。

それは、望んだことじゃないから…。

「…分かった」

「ゆきくん」

「水城さん、ごめん。オレは、折れるつもり無いよ」

言われることはわかってる。だからこそ、口を出されたくない。

水城さんは口をだすのをやめ、ため息をつくと愛華の手を取る。

「気まずくなっても嫌だし。私ら別で行くね」

「えちょ…」

有無を言わせず、愛華を引っ張っていく水城さん。

後を追いかけることはしなかった。水城さんに甘えるのも変だ。

でも、愛華とまた同じように接するのは無理だと思う。空気を悪くするなら、いっそこのままのほうが楽だ。
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