夢を追え!!
「そう言えば名乗ってなかったな。俺は戸木蛍斗。サッカー部キャプテンだ。よろしくな」
「「「「「よろしくお願いします!!!」」」」」
やっぱりキャプテンだったな…。
そう思いつつ頭をあげると、キャプテンは変わらず笑みを浮かべていた。
「せっかく1年がこんだけ来てくれたし、1年対俺たちでミニゲームするか」
「え?」
ま、マジで?想定してなかったことに思わず否定的な声になる。
すぐに口は隠したけど、キャプテンは気づいたっぽいなぁ。
「マジですか!?よっしゃあ!!」
「やりたいです!!」
彰矢と塩岡が声をあげる。口には出さないけど、滝原とくまもやりたそうな顔してる。
…5対5、かぁ。結構きつそうだな。
「荻原は?やれるか?」
やっぱり気づいてたキャプテンの言葉に1年の視線が突き刺さる。
…やるしか、ねぇか。
「分かりました。でも俺そんなに動けないかもしれないです」
「え、そうなのか?」
「心配すんなよ!俺が雪兎の分まで走ってやる!」
心配そうな声をかけてきた滝原に被せるように彰矢の明るい声が響く。
そんな声に、少しだけほっとした。